OPMと僕とミュートピア


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Studio Way To Moon

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吉田章「OPMと僕とミュートピア」

解説「音源について」

「OPM」とは何か、という事から話しは始まります。これは大変シンプルかつ必要充分な音源チップの事なのです。ヤマハのキーボードDX100や1980年代後半に作られたパソコンやゲーム機に使用されピコピコブリブリと鳴っているやつです。DX7を使っている方ならばFM音源がどんなものかは知っていらっしゃる事でしょう。透き通るようなクリアな音が特に優れるデジタル音源でした。サンプラーやPCM音源が主流となった現在でも、好んで使用される大変息の長いシンセといえるでしょう。さて、かくいう私がDX7を好んでいたかというと、そうではなく「音作りが面倒で難しいからつかわなーい」というのが正直な感想でした。

 しかし、OPMはちがいます!DX7では32通りものアルゴリズム(シンセ回路の繋がり方のバリエーション)があってへべれけにさせてくれるのですが、OPMの方は8通りだけなので楽チンぷーなのであります。こんなにシンプルでありながら、表現力の方はDX7とそれほど遜色ないのです。そういう理由で、私にとって一生ものの音源になったのでした。

解説「シーケンサーについて」

 次に「ミュートピア」についても語らなければなりません。これは、SHARP製8ビットパソコンX1シリーズ向けの入門用シーケンサー(アレンジャーに近い)ソフトでミュージカルプラン社が発売していたやつです。1トラック分のモノフォニックシーケンサーと、伴奏用アレンジャーがセットになったソフトです。1曲に3パターンのアレンジしか施せないのですが、コード進行だけでなく、伴奏パターンも自分で簡単に定義出来る優れものでした(本当に簡単)。私は高校時代にこのソフトに出会い、以降どっぷりとハマリました。その結果がこのCDとして結実した訳です(笑)。

解説「現在について」

 今やDTMはMIDIとGS/XGの時代となり、各社から発売されるミュージックツールも百花繚乱という感があります。にもかかわらず、私にとって「使える」と思えるツールがないのです。ミュートピアを思わせる簡単で大雑把かつ奥深いツールが見当たりません。シーケンサはあれこれ細かすぎて面倒臭いし、アレンジャーは気が利きすぎて作った曲が自分自身の手から浮いてしまうのです。そこで一念発起!「自分の求めるミュージックツールを自分で作ってしまえ!」とばかりに私は、会社を辞めてフリープログラマーになり(限りなくフリーター)自分用のツールを作り続けてはや5年。いまだに未完成(笑)。情けない、、、

解説「今後について」

 ミュージックツールが完成するまで、作り続けるつもりであります。そこで、皆様の叱咤激励をもらって怠け者の自分に喝をいれるために、この音楽の発表を企図するものであります。「つまんねーぞ!ダウンロード時間を返せ」などとおっしゃらずに、ぜひ最後まで聞いてみてください。OPMとミュートピアと青春時代に対する深い愛情を聞き取っていただければ幸いです。そして、ご意見ご感想などありましたら、ご一方下さいね。ただしお手柔らかに(笑)

吉田章


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